関西の2経済団体 うめきた2期の緑地化を提案

関西経済同友会は5日、JR大阪駅北側の再開発地域「うめきた」の2期開発用地について、大阪市の橋下徹市長らの緑地化構想に賛同し、大阪市が土地を買い取って防災機能を備えた広大な緑地にするよう提言した。

(引用元:MSN産経ニュース)

関西経済連合会は9日、JR大阪駅北側の再開発地区「うめきた」2期地区について、まず全体を緑地化したうえで、その一部を20年程度かけて段階的に開発していく開発案をまとめた。(引用元:日本経済新聞)

大阪都心最後の一等地といわれるうめきた2期開発について、関西を代表する2つの経済団体が相次いで緑地化を提言しました。関西経済同友会は大阪市が土地を一括取得した上で全てを緑地化、防災拠点とする大阪セントラルパーク(仮称)を、関西経済連合会はまず全体を緑地化したうえで、その一部を20年程度かけて段階的に開発していく開発案を大阪府、大阪市に提案しました。

関西経済連合会 うめきた2期 緑地化プラン
関西経済連合会による2期開発プラン。東側を恒久緑地、西側を暫定緑地とし、暫定緑地を段階的に開発していくというもの。

両方のプランに目を通してみて、より魅力を感じたのは関西経済連合会のプランです。リニア新駅の誘致や首都機能の代替施設など、国の政策や景気の状況を見て柔軟に対応できるよう暫定緑地を設けるプランは非常に現実的です。

一方で行政機関による土地の一括取得を促す関西経済同友会の案は、費用の面で実現困難だと思われます。公募地方債やネーミングライツによる費用捻出は過去の事例を見ても現実的とは思えませんし、将来の需要に対応することもできません。

私はどちらかといえば緑地化に賛成のポジションだったのですが、最近は本当にそれでいいのか?という考え方に変わってきました。2期地区の周囲を歩いてみると分かるのですが、敷地の形状が三角形なこともあり、たとえ全面を緑地化しても中途半端なものになる可能性が高いのです。(どう頑張っても大阪城公園のようにはならない)

それなら1期地区と同様にオフィス、商業施設を中心にした方が梅田にとって遙かに良いのではと思っています。まずきちんとしたコンペを行い、本当に進出意欲のある企業の存在を確かめてからでも遅くはないでしょう。現状の需要予測のみを当てにして、盲目的に緑地化へ進んでしまう方がずっと怖いような気がします。

うめきた2期地区 梅田貨物駅
うめきた2期地区の様子。大阪の将来に相応しい再開発とは何か・・・。