そごう本店を大丸が取得、大阪百貨店戦争の幕開け

セブン&アイ:大丸にそごう心斎橋本店売却 379億円でcache

つい最近、そごう心斎橋本店からの夜景を紹介したばかりですが、その建物が大丸に売却されることが決定したようです。確かに開業当初は凄い人手でエスカレーターにまで行列ができる盛況ぶりでしたが、最近は少し寂しい雰囲気が漂っていましたので、企業の選択肢としては仕方ないのかなと思います。

失敗要因は色々あると思いますが、心斎橋というターミナル駅ではない立地条件や、庶民とかけはなれた高級感を低層階に演出してしまったことも大きいと思います。個人的には場違いな気がして「入りづらい」という印象がありました。

そごう心斎橋本店 夜景
大丸に売却される「そごう心斎橋本店」(写真右側)です。

大丸心斎橋店 夜景
手前に大丸心斎橋店、奥がそごうです。高さも設備も全く違う新旧の建物同士をいかに連携させていくかが成功の鍵になると思われます。

両店舗を併せると約77,000㎡となり、この統合で大阪市内の百貨店の売り場面積は近い将来以下のような順になります。(数字は売り場面積)

  • 近鉄百貨店 阿倍野本店 100,000㎡(建替え 2014年開業予定)
  • 阪急百貨店 梅田本店 84,000㎡(建替え 2012年春開業予定)
  • 高島屋大阪店 78,000㎡(増床 2010年秋開業予定)
  • 大丸心斎橋店 77,000㎡(そごう店舗を統合 2009年11月開業予定)
  • 大丸梅田店 64,000㎡(増床 2011年春開業予定)
  • JR大阪三越伊勢丹 50,000㎡(新規 2011年春開業予定)
  • 阪神百貨店 梅田本店 47,084㎡(既存店舗 建替え予定あり)
  • 近鉄百貨店 上本町店 33,902㎡(既存店舗)

まさに大阪百貨店戦争と呼ぶに相応しい建替え増床ラッシュですが、消費自体が伸び悩んでいるため、全ての店舗が共存共栄できるかどうかは非常に難しい状況といえそうです。大阪の3大商圏の規模(梅田240万人、難波110万人、阿倍野80万人)と売り場面積を考えると梅田が最も厳しいと思われますが、逆に規模の拡大によって梅田への一極集中が進むという見方もあるようです。個人的にはどの地域も魅力のある繁華街として発展して欲しいと願っています。

道頓堀のグリコネオン
久々に撮影したグリコネオン。商都大阪の未来は神のみぞ知る・・・。