2017年末より行われていた「うめきた2期地区再開発」の第二次開発事業者公募の結果がついに公表されました。最終的に2つのグループによる一騎打ちとなり、三菱地所やオリックス不動産を中心としたグループに決定しました。参画事業者の顔ぶれを見ると、1期地区のグランフロント大阪を手がけたグループに非常に近い構成となっており、コンペでは過去の実績が重視されたのかもしれません。報道によると、もう一つは大和ハウスと住友商事を中心としたグループだったようです。
うめきた2期地区の全体俯瞰。この広大な空地の再開発がついに始まります。
発表資料より。うめきた2期地区を上空から見た全体イメージ。トータルコンセプトは「希望の杜-Osaka“MIDORI”LIFE 2070の創造-」となっています。
土地利用計画。各部の名称やビルの用途が分かります。南北に2本のデッキが整備されるようで、大阪駅やグランフロント大阪との導線が考慮されています。
うめきた2期地区の目玉となる都市公園のイメージ。東西道路(ステッププラザ)を挟んで、南北の敷地合計45,000㎡に段丘上の緑地が整備されます。
都市公園(南公園)には大きな芝生広場や水景施設のある「リフレクション広場」が設けられます。広場では10,000人規模のイベントにも対応できるようです。
都市公園(北公園)には都心で自然を感じられる憩いの空間「うめきたの森」が設けられます。イメージでは大きな池を取り囲む庭園の様子が分かります。
南北公園を繋ぐ歩行者デッキ「ひらめきの道」。大阪駅やグランフロント大阪とも結ばれるデッキは、うめきた2期地区を象徴するシンボリックな景観になりそうです。
歩行者デッキの下は東西道路と公園が一体となった広場「ステッププラザ」となります。新梅田シティへの導線となるため、新たな賑わいが生まれそうです。
南街区の南西部にはオフィス・ホテル・商業施設・MICE施設・高層住宅が入る5棟の高層ビルが林立します。資料内では地上51階建て、高さ185mの住宅棟と、地上39階建て、高さ182mのホテル棟の規模のみ記載されていますが、他にも150mクラスが1棟、100m~130mクラスが2棟描かれています。詳細は後日判明するでしょう。
北街区ではオフィス・ホテル・イノベーション施設の入る地上28 階建て、高さ150mのビルと、地上47階建て、高さ176mの住宅棟の規模が判明しています。
CGパースでは高層ビルの形状がいまいち良くわからないのですが、イラストの方では詳細に描かれています。ビルの中に滝が描かれていたり(非現実的ですが)、低層部はかなり複雑な形状を持ったビルになりそうです。
今後さらに詳細な設計が詰められていくと思いますので、施設の規模やビルの外観は変更される可能性があります。ただ南街区は過去のコンペの内容から、多くてもビル3棟程度になると想像していましたので、今回発表の5棟構成には正直驚きました。北街区の2棟と合わせると合計7棟の高層ビル群が誕生することになります。
慢性的に続く大阪市内のオフィス、ホテル不足という状況が、今回の壮大な計画の実現を後押ししたのかもしれません。そういう意味では非常に良いタイミングのコンペだったのではと思います。今後の進捗に期待しましょう。